周防国の国府の地・防府

古くは周防国の国府が置かれた歴史ある街・防府市に行ってきました。

○防府天満宮

青銅鳥居と大石段

上った先は朱塗りの建物

この奥に本殿が

神牛が鎮座しています

すっきりきれいな本殿


絵馬がたくさん

 防府天満宮は学問の神様、菅原道真公などを祀る、904年
に創建された日本で最初の天満宮。朱塗りの建物や周囲の
木々、本殿などがなかなかきれいです。

 防府天満宮の由緒は有名ですが、おさらいということで・・・

 菅原道真公が九州の太宰府に流される途中、勝間の浦(防府市の沿岸)に到着し、しばらく滞在になりました。公は酒垂山
に登り、「身は筑紫にてはつるとも、魂魄は必ずこの地に帰り来らん」と誓い、家宝の金鮎12尾を国司に託して大宰府への途
に着きました。
 大宰府に流されて2年後(903年)に菅原道真公が没したその日、勝間の浦に神光が現れ酒垂山に瑞雲がたなびきました。
それを見た国司・土師信貞は菅公の御霊がお帰りになられたと、翌904年に酒垂山に社殿を建立して松崎の社と号しました。

 天満宮の周辺にある右田ヶ岳などは岩が所々むき出しになった不思議な山肌をしているのですが、これは由緒の中で書い
た「神光」によってそうなった、という言伝えを小さい頃に聞かされたような・・・(違っていたらゴメンナサイ)


春風楼

防府市街と向島が見えます

防府駅・桑山方面


これは中関・西浦方面

 天満宮境内にある春風楼は、長州藩10代藩主毛利斎熙(なりひろ)が五重塔の建立を思い立ち、1822年に着工した建造物
の成れの果て。天保から幕末にかけての動乱の中で五重塔建立は断念することとなり、1872年に五重塔着工当時に造った
塔の下の部分をそのまま床下に取り込んで、この姿に仕上げたのだそうです。
 小高い山の中腹にあるので、楼閣からは防府市内が一望できます。
       
○周防国分寺

仁王門

その先に

金堂

金堂は2004年に修理完了
   周防国分寺は、西暦741年に聖武天皇の詔勅で建立された全国68の国分寺の中の1つ。
奈良時代から伽藍の場所が変わっていない、貴重なものなのだのだそうです。
 金堂は、1997年7月から2004年11月まで、平成の大修理を受けていました。
       
○周防国衙跡

住宅地の只中に

広大な芝生

石碑とかがなければ

国衙跡とは分かりません


遠くに大平山

 防府市街地近くの住宅地に、国衙という地名の場所があります。そこが周防国衙跡。
奈良時代よりも前の律令国家時代に各国に置かれた役所の跡で、今もこうして跡が残って
いるのは全国的にも珍しいそうです。
       
○その他
 多々良大仏。毛利邸近くに祀られています。高さは約3m
です。奈良・東大寺の大仏を模して、辻福寺の大仏殿・大仏
として作られたものと案内板にありました。大仏は12世紀後
半頃の作のようです。
   防府市古祖原から撮影し
た右田ヶ岳。岩がむき出し
の山肌が特徴的です。
 

 

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